門柱にすえられた獅子

戦前の伝統的ともいえるやや暗い感じの民家におさらばして、明るくて近代的な住まいに生まれ変わった沖縄の住宅事情。
吉凶にこだわりなく設置される門は、門扉によって固く閉ざされ、よそ者を受け付けないつくりとなっている。そして、どういう理由からか門扉のついた門柱には一対の獅子像をすえる家が多くなった。

コンクリート建築が主流となり、屋根にいられなくなった獅子が、今度は対となって門柱に居場所を見つけたということなのだろうか。居心地は悪くないようにも見える。
屋根獅子が口を開けた「阿形」なのに対し、左右一対となった門柱の獅子は口を開けたもの、閉じたもの、俗にいう「阿吽」を表現したものとなっている。

〔次回 2月17日|貝〕

参考書籍:沖縄の魔よけとまじない

カテゴリー: 石敢當とシーサー | タグ: , |

スポンサーリンク