おもしろ石敢當 その3 梵字の石敢當
沖縄の人が、特別梵字に造詣が深いとは耳にしたことはないが、いかなる理由からか梵字の石敢當が全島的に点在している。 本島だけでも豊見城市、南風原町、西原町、北中城村、うるま市、読谷村、本部町などに現存している。 梵字のみが刻まれた石敢當と、石敢當の三文字の上部か下部に梵字が刻み込まれた石敢當の二つに大別される。 梵字のみの石敢當としてよく知られているのは、北中城村島袋、熱田、豊見城市豊見城にある石敢當である。 いずれも「ア・ビ・ラ・ウン・ケン」の五文字が刻まれている。よく知られているように、アビラウンケンは胎蔵界大日如来(真言密教の教主)の真言である。 アビラウンケンを唱えると、すべての願いごとが叶えられるとされている。 次に石敢當の文字の上か下に梵字が刻み込まれたものとしては、南風原町津嘉山の民家に設置されたもの、読谷村立歴史民俗資料館の前庭に設置されたものなどがあげられる。 津嘉山に設置されているものは、中央正面に石敢當、その上と下に梵字「バン」が刻み込まれている。バンは大日如来をあらわす。 読谷の歴史民俗資料館の前庭に設置されたものは、泰山石敢當の下に梵字「ウン」が刻み込まれている。ウンは如来の三解脱(煩悩を離れた常体)をあらわす。 〔次回 10月31日|おもしろ石敢當 その4 イ点のある石敢當]








