ルール その4

四つ目のルールは「二男、三男以下の者は将来生家より分家して一家を構え、亡くなったときは、それぞれの嫡男(長男)が新しくトートーメーを仕立てて祀り、代々継承しなければならない」というもの。

沖縄のイーフェーには一世代一組の夫婦のみを祀ることを原則としている。従って、先祖代々のイーフェーには、長男夫婦のみが祀られる資格を有することになる。祖先のイーフェーに二男、三男を祀るということは、一つのイーフェーに兄弟を並んでまつることになり、「チョーデーカサバイ」としてタブーとされている。またイーフェーは一世代につき一組の夫婦のみを祀るという原則にも反していることになる。
したがって、二男、三男以下は生家のトートーメーに祀るのではなく、亡くなった場合、その嫡男(長男)が新しくトートーメーを仕立てて、タチクチ(創立者)として祀ることが要求されるワケだ。

チョーデーカサバイに関するタブーも全島的に見られるが、前三者(チャッチウシクミ、イナググヮンス、タチーマジクイ)に比べると、比較的にゆるやかであり、一定の条件のもとでは許されるとする地域も多い。また、チョーデカサバイに関するタブーの全くない地域もある。

以上がトートーメー継承に関わる四つのルールとタブーである。
次回からは具体的事例を通して、トートーメーの継承問題を見ていくことにする。

参考書籍:家庭でつくる 沖縄行事料理とふるまい料理 トートーメーQ&A スーコーとトートーメー 絵でみる 御願365日

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