第11回目 干支で見る男女の相性

男女の相性は前回で見た五つの気である「木・火・土・金・水」がとなり合わせになっていれば「吉」となり、相性がいいということになる。 もう一つ生まれ年の干支をあらわす十二支にも「吉」と「凶」の関係があるとされている。それを表したのが下表である。 (左下図-クリックで拡大) 十二支はもともと、すべてのものの発生・繁栄・衰退・伏蔵(かくれること)のめぐり合わせを表したものである。 そのめぐり合わせによって吉凶の関係を定めたのが干支による相性ということになる。 五つの気が「相性」の関係にあり、干支でも「吉 … 続きを読む

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第10回目 相剋(相性の悪いこと)

互いの長所をそこない、短所をきわだたせて対立し、相手の成長をさまたげる五つの気の関係を「五行相剋」という。俗に言うところの「相性が悪い」ということだ。 相剋には、相手に打ち勝とうとして争うという意味がある。 五つの気が下図の矢印のようなめぐり合わせになったときに「相性が悪い」と判断されるようだ。 欠点をあげつらい、長所を認めようとしない相手とよりよい人間関係を結ぶことは不可能である。 縁談の場合はまとまらないケースが出てくるし、親子関係、友人関係となるとこじれて修復が難しくなってしまう。 五つの … 続きを読む

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第9回目 相性(相性の良いこと)

五つの気の間には、それぞれ相手を生かしたり、殺したりする関係があるとされている。 長所をのばし短所を補い、成長へと導き新しいものを生み出すような五つの気の関係を「五行相性」という。 俗に言うところの「相性がいい」ということになる。 ※五つの気と十二支の関係(右図-クリックで拡大) 自分の干支によってどの気に配当されているかがすぐ分かる。 ※五つの気の循環(左下図-クリックで拡大) 日常の人間関係で、俗にいうところの「ウマが合う」というのは、まさに五つの気の関係が図のようなめぐり合わせになっている … 続きを読む

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第8回目 陰陽五行説

この世はすべて、天と地、男と女、吉と凶、肉体と精神などのように、二つそろってはじめて一つになるようなものから成り立っていて、一方が「陰」でもう一方が「陽」であるとする考え方が「陰陽説」である。 人間の生死で考えると、「肉体」(陰)と「精神」(陽)が一つになっている状態が「生」であり、それが分離してしまうことが「死」とすることであろう。 その陰と陽が互いに引き合い、往き来し、交じり合うことによって「五つの気」が生まれるとするのが「陰陽五行説」で、中国で考え出されたとされている。 五つの気とは「木」 … 続きを読む

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第7回目 結婚、夫婦間の相性占い

たとえユタの運勢判断で運気は上々と出たとしても、そのことがただちに結婚のゴーサインとなるとは限らない。 結婚する者同士の相性の良し悪しも、条件の一つになることがあるからだ。 「ウンチハ ジョウトウ」(運勢は上等)という判断が出ても、相手との相性が悪いとなると話は別で、積極的に結婚をすすめるというハンジが出ない場合が多いという。 さりながら、相性の良し悪しはほとんどの場合〝占い〟によって判断されるようだ。 それだから「当たるも八卦、当たらぬも八卦」という程度のことになる。 ユタが占うのは易によるこ … 続きを読む

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第6回目 運勢判断

もともと沖縄では、運勢判断はサンジンソウ(三世相)とよばれる陰陽道による易者が得意とする分野であった。 ところが近年、年の初めに家族の一年間の運勢をみて欲しいという依頼者がユタヌヤーを訪ねるようになったという。こうした依頼者の求めに応じて運勢判断をおこなうユタが増えてきたというのだ。ユタ稼業の一つに運勢判断も加えたわけだ。 年の初めに一年間の運勢をみてもらうことを「ハチウンチ」(初運勢)という。 特別の問題があるわけでもないのに、今年一年の運勢をみてもらう目的で新年早々に、ユタヌヤーを訪ねる。そ … 続きを読む

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第5回目 「アカシ」と「ハンジ」

災いや不幸な出来事の原因を明らかにすることを「アカシ」といい、その具体的解決方法を提示することを「ハンジ」(判示、判断)という。 ユタ稼業の本質は、ユタコーヤーの求めに応じて悩み事や問題の原因をさぐり当てて明らかにし、その問題解決のための具体的方策をユタコーヤーに提示することである。いわば「現世ご利益」であり、それのためにユタコーヤーが受け入れ可能な具体策であるか、納得できる解決策でなければユタコーヤーを満足させることはできない。 したがって、ユタコーヤーは満足できる解答を見つけるまでユタ買いを … 続きを読む

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第4回目 看板もなく宣伝もしないユタ稼業

稼業であることから、ユタグトゥも紛れもなく商売である。ところが看板一つあるわけでもなく、誘客のための宣伝文句一つもかかげるわけでもない。 ユタはいろいろな理由から、常に世間の厳しい批判にさらされてきた。そればかりではなく、時の為政者の弾圧を受けてきた歴史がある。 そのことが今日でもなお、看板も出さない、宣伝もしないというユタの姿勢にあらわれているのだろう。 そのことはまた、ユタコーヤー(依頼者)の心理に大きな影響を与えているようだ。 ユタコーヤーも「ユタ買い」(ユタに判示を依頼する行為)をおおっ … 続きを読む

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第3回目 ユタの得意とする分野〈バン〉

ユタには、それぞれに得意とする分野がある。それを「バン」と称している。 先祖にかかわることを得意とし、専門にするユタのことを「グソーバン」といい、イーフェー(位牌)祭祀にかかわることを得意とし、ハンジ(判示)を出すユタのことを「グヮンスバン」とよぶ。 さらには、ユタ社会独得の時代区分に対するバンも存在する。「イマメー」(現代)、「ナカヌユー」(王朝時代全般)、「ウサチユー」(神代、原始)を得意とするユタも存在する。 ユタは一般人が驚愕するほどの記憶力を武器に知識を深め、生来そなわった霊力を駆使し … 続きを読む

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第2回目 「ユタヌヤー」(ユタの家)

世事に長けて、雑多な知識を有し、何事にも対処できる人のことを「よろず屋」といい、漢字で「万屋」と書く。 ユタコーヤー(依頼者)にとって、ユタヌヤーは一種のよろず屋的な存在でもあると同時に、最後の救いを求めてかけ込むいわば「かけこみ寺」のようなものでもある。 それだから、ユタコーヤーのこのような心理を巧みに利用し、金儲けに走るあくどいユタも存在し、その言動に惑わされてとんでもないトラブルに巻き込まれる事例が散見されるわけだ。 言うまでもないことだが、ユタグトゥには代価(お金)が支払われる。いわばれ … 続きを読む

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