タグ別アーカイブ: ハンジ

シジタダシ その2

代々の位牌に祀られている祖先を、世代をさかのぼって、マシジ(父方の血筋をひく男子)であるか否かを確認し、正していく行為を一般に「シジタダシ」とよんでいる。 マシジであるか否かの判断は、当事者が記憶している範囲であれば黒白がつけられようが、何世代もさかのぼって確認する作業は、ほとんどの場合、当事者だけでは手にあまる。確認できる客観的な資料もほとんどの場合は無い。だとすれば、その判断は霊能者の霊力を頼るということになる。沖縄のトートーメー問題に霊能者が深くかかわってくる理由もそこにある。 霊能者の判 … 続きを読む

参考書籍:家庭でつくる 沖縄行事料理とふるまい料理 トートーメーQ&A スーコーとトートーメー 絵でみる 御願365日

カテゴリー: トートーメー | タグ: , |

カミグトゥの始まり その1

心身の不調がつづき、医者に診てもらっても原因不明、症状の改善もみられない。当人の苦痛は一向におさまらず、異常な行動が改善される気配さえない。 こうなると、家族やまわりのものはたまりかねてユタにかかることになる。俗にいう「ユタ通い」である。言うまでもないが、一人や二人のユタでは満足する結果は得られない。 「ムンナレーシーガー イチュン」とか、「ハンジをとりに行く」が口ぐせとなり、方々のユタを訪ね歩くことになる。もちろんのこと、時間もお金もかかる。 それぞれのユタの出す「ハンジ」(判示・判断)を「ヒ … 続きを読む

参考書籍:琉球風水 福を招く家づくり墓づくり

カテゴリー: ユタ | タグ: , , , |

ユタの守護霊(神)

江原啓之は、この世に生きているときに守ったり指導してくれる守護霊は三つに分かれると語っている。 ユタもカミダーリ状態にあるときに生涯自分の守護霊になってくれるチヂと出会い、さぐり当てるという。 チヂはカミや祖霊とされ、カミダーリ状態のときに憑依し、縁を結ぶとされている。 ユタが依頼者の求めに応じて「ハンジ」(判断)を出すとき、カミガミと交信しその答えを導き出すといわれているが、その交信相手が「チヂ」すなわちユタの守護霊というわけだ。 チヂはチヂガミあるいはチヂブンとも称され、それぞれのユタが専用 … 続きを読む

参考書籍:

カテゴリー: ユタグトゥ(ユタ稼業) | タグ: , |

異なるハンジ

複数のユタにハンジをお願いしたら、それぞれが異なるハンジを出した。いったいぜんたいどれを信用していいのかさっぱり分からなくなった。所詮、ユタなんてものはアテにならないものだ、という話はよく耳にする。 ある意味では当然のことで、不思議でも何でもない。ユタ同士が共通の法則に乗っ取ってハンジを出しているわけではなく、専用のチヂガミの助力を得て自らの霊力によってあるいは独自の方法で判断を下しているわけだから、その内容に差異が出たとしても当り前のことだといえる。 さらに言えば、霊力によって見たり聞こえたり … 続きを読む

参考書籍:

カテゴリー: ユタグトゥ(ユタ稼業) | タグ: |

ユタのハンジ その1

「ハンジ」とは、判示と表記し、問題点を明らかにし、解決方法を提示することをいう。ユタ買いすることを「ハンジを取りに行く」などと表現する。 依頼者がまわりを取り囲む中で、ユタが祭だんの前にぬかずき、チヂガミに祈ることからハンジが開始される。 もちろん、ハンジを出す前にユタは、依頼者の家族構成を確認し、祖先の系譜を一つ一つときほぐしてたどる作業をおこなう。とは言っても、依頼者の多くはユタにリードされるままに確認していくだけである。 これらの作業もほかの依頼者の見守るなかですすめられるので、個々のプラ … 続きを読む

参考書籍:

カテゴリー: ユタグトゥ(ユタ稼業) | タグ: , |

第5回目 「アカシ」と「ハンジ」

災いや不幸な出来事の原因を明らかにすることを「アカシ」といい、その具体的解決方法を提示することを「ハンジ」(判示、判断)という。 ユタ稼業の本質は、ユタコーヤーの求めに応じて悩み事や問題の原因をさぐり当てて明らかにし、その問題解決のための具体的方策をユタコーヤーに提示することである。いわば「現世ご利益」であり、それのためにユタコーヤーが受け入れ可能な具体策であるか、納得できる解決策でなければユタコーヤーを満足させることはできない。 したがって、ユタコーヤーは満足できる解答を見つけるまでユタ買いを … 続きを読む

参考書籍:

カテゴリー: ユタグトゥ(ユタ稼業) | タグ: , |