男性側から女性側へおくる金銭のことをさす言葉とされているが、その語源は明確ではない。現代風にいえば結納金ということになろうか。
表題の「インジョウジン」は旧士族社会で使用されていた言葉で、百姓社会では「ドゥシル」という言葉を使っていたようだ。
インジョウジン(ドゥシルも含む)は多くの地域でクファンムイの席でその金額が決定され、後日ニービチの日取りを決めて女性の側に知らせる際におくったようだ。そのときはニービチスージに使用さする米(ニービチグミ)といっしょにとどけるのが古来からの習わしとなっていたという。
妻問い風習もなくなり、インジョウジンもヤマト風に結納金とよばれるようになったが、それでも「サキムイ」や「クファンムイ」の儀礼は今日現在もおこなわれている地域が多い。
〔次回 2月10日|ムクイリ〕
インジョウジン(結納金)
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