沖縄本島や周辺離島では、母方の位牌を祖先の位牌といっしょに祀ることはタブーとされている。やむをえない事情から母方の位牌を祀る場合でも、あくまでも一時的に預かるという意味から「アジカイグヮンス」として扱うことになる。
当然、このケースでは祀る方が自分の家の仏だんに位牌を持ち込んで安置することは許されない。従って、位牌は移動せずに故人の家に安置したまま継承者があらわれるまで供養することになる。
継承者があらわれる可能性がなく、家そのものが断絶してしまうケースでは、継承者のいない位牌を一定期間供養した後、お寺に永代供養をお願いするか、あるいは処分するという方法がとられるようだ。なお、妻方の位牌も同じ扱いになる。
〔次回 2月24日|サギブチダン〕
母方の位牌を預かって祀った場合
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