11 「チヂガミとの出会い」

サーダカンマリの人がカミダーリを経てユタになっていく過程で、長い時間をかけて苦しみや痛みを乗り越えていくとされている。
長くて苦しい試練に打ち克ち、修行に耐えるための大きな支えとなるのが、カミダーリの際に乗り移り(憑依)、縁を結ぶとされるカミや祖先の霊、いわゆる「チヂ」の存在だといわれる。
試練を乗り越え、修行を積み重ねていくなかで、サーダカンマリの人は生涯自分の守護霊(神)となってくれるチヂと出合うとされている。
自分が仕え、自分を導いてくれると信じられている守護霊(神)のことをユタは「チヂガミ」(チヂブンとも)とよんでいる。

チヂガミとなるカミガミや祖先の霊は、ユタそれぞれによってちがうとされているから、一人ひとりが自分だけのチヂガミを持つことになる。
それだから、「リューグシン」(龍宮神)とする者もいれば「十二支の神」だとする者、あるいは「御嶽の神」とするユタもいることになる。

参考書籍:

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