「ウバギー」

ウバギーとは出産直後に炊く産飯のことである。 産飯を炊いて生まれた赤ちゃんのすこやかな成長を願うという風習は、沖縄だけのものではない。 沖縄では炊いたウバギーはトートーメー(祖霊)とヒヌカン(火の神)におそなえするのに対して、本土では産神(うぶがみ)におそなえするという違いはある。 ヒヌカンには赤ちゃんが無事生まれたことへの感謝と、新しく家族の一員として認めてもらうという意味を込めて祈る。トートーメーには、ウヤファーフジ(祖先)の霊力によって生まれた赤ちゃんが守護されることを求めて祈る。 本土の産神は赤子に清明を与える神さまだと信じられている。 ウバギーは、ほとんどの地域で、「ウバギーメー」とよばれる碗に盛った飯(この場合は白飯)と汁ものをさす。汁ものとしては、タンム(田芋)を小さく切ったものととうふを四角に切ったもののお汁が伝統的。 ウバギーも本土の産飯もひとりでも多くの人に食べてもらった方がよいとされ、赤ちゃんが丈夫に育つと信じられている。 病院でお産をするようになった現在では、「ウバギー」の美風も家庭の中から消えようとしている。 〔次回 7月3日|ナージキー〕

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