沖縄の習慣・風習 - 法事からユタ・シーサーまで

沖縄には人並み以上の霊力・霊感の持ち主だとみなが認める人たちがいる。世間一般では、そういう人たちを「サーダカンマリ」（性高生まれ）とよんでいる。
カミに近づき、その声を聞いたり感じたりする能力を、「セヂ」（シジとも）という。その能力の高い人を「セヂ高い」（シジタカサン）というのである。セヂはふつう霊力と解釈されている。

サーダカンマリの人は、その生来的な霊能力ゆえに、ふつうの人では決して経験できないような不思議な体験（超自然的な体験）をするといわれている。その不思議な体験をきっかけとして「カミダーリ」の状態に入っていく。

ユタと直接的なかかわりを持たない人でも、沖縄人であれば「サーダカンマリ」とか「カミダーリ」ということばは一度や二度は耳にしたことがあるだろう。
この二つのことばで言い表されることがらこそが、ユタになるための必須条件だとされている。また、ユタの肯定派も否定派も、ユタをきちんと理解するためのキーワードともいえるだろう。

〔次回　11月12日｜サーダカンマリ〕