ナージキー占い

ワラビナー(童名)は長男・長女であれば父方の祖父母の名を、次男・二女であれば母方の祖父母の名をつけるのがふつうであったが、特にあやかりたい人や親族の中で尊敬する人がいればその名をもらう例もあったようだ。
ワラビナーを決定するにあたっては「ナージキー占い」をするのがしきたりとなっていた。花米(米粒)を使って占うのが一般的であった。

ヒヌカンの前に少量の花米を用意し、その数をかぞえる。総数が「ハン」(奇数)であれば希望する名前をつける。偶数の場合はやり直し、ハンになるまで繰り返す。
または、二カ所に花米をつまんで置き、その数が「マツクジ」(奇数と奇数、偶数と偶数)であればアタリ、「カタクジ」(奇数と偶数)ならばハズレとなり、マツクジになるまで繰り返す。

別の地域では、希望するいくつかの名前を記した紙を盆の上にのせて、それをヒヌカンの前で振り、落ちた紙に記された名をワラビナーとするというところもあったようだ。 ワラビナーをつける習俗がなくなり、「ナージキー占い」も消滅してしまった。

〔次回 4月8日|マンサンとヒヌカン〕

参考書籍:家庭でつくる 沖縄行事料理とふるまい料理 絵でみる 御願365日

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