屋敷の御願でユシン(ユシミとも)の拝みをする場合、「ニヌファ」(子―北)ないしはウヌファ(卯―東)を起点として時計回り、反時計回りに拝むという話を耳にする。一方が正しくて他方はまちがいということなない。また、人によって1回目と2回目は異なる回り方をしなければならないともいう。いろいろな理由づけがなされているようだが、ほとんどの場合、霊能者などの受け売りにしかすぎない。
屋敷の御願の回数そのものが年1回だけという地域から複数回(2回以上)とする地域があり、かなりの偏差がある。
また起点とする方角も「ニヌファ」あるいは「ウヌファ」という人が多いが、屋敷の角は正方位になっているとは限らない。むしろ12方位の微妙な位置が角になっている屋敷地の方が多い。
この場合の方角は12方位を示すというよりむしろ、単純に屋敷の角と考えた方がよいだろう。
〔次回 11月25日|ユシンの神の守るもの〕
屋敷の方角
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