ユタは本当に霊能者か!
ユタとは何者かと問われて、きちんと答えてくれる人が果たして存在しているのだろうか。 現に今、ユタ買いをしている人にこの質問をぶつけてみたところで、明確な返答が期待できるとは思えない。頭からユタの能力を否定し、嫌悪している人を別にすれば、一般の人びとにとってはユタというのは実に不可思議な存在だといえよう。 それで前回であげた「憎悪の目で見たユタ」と「好意的な目で見たユタ」の双方の視点から「ユタは真に霊能者」なのかを考えてみることにする。 ●憎悪の目で見たユタ 沖縄には「ユタムヌイー」ということばがある。ありもしないことを、さも見てきたかのように嘘八百を並べ立て、人を煙に巻くことのたとえとして使われる。その根底にあるのは「ユタの言うことは、根も葉もないタワゴト」だとする、ユタに対する悪感情である。 ユタは長い間、人心を惑わし、みだりに不安をあおりたて、社会を混乱させる「やっかい者」という扱いを受けてきた。事実、人びとの悩みや不安につけ込み、金儲けにうつつをぬかすユタ、迷信や俗信にかこつけてあらぬことを喧伝し、社会に無用な混乱をひきおこすユタ、伝承を勝手にこしらえてしまうユタがいることは否定できない。 こうしたユタは、社会の厳しい批判にさらされるだけでなく、ユタの存在そのものに憎悪の目をむける一因ともなっている。果たしてこれで霊能者といえるのだろうか。 〔次回 6月27日|好意的な目で見たユタ〕








