マブイグミとヒヌカン

人間の身体に宿っている霊魂のことを沖縄人は「マブイ」とよんでいる。 沖縄人の霊魂観をあらわすことばとして「ナナマブイ」という表現がある。「ナナマブイ」とは文字通り「七つの魂」のことをいうのだが、生者には「イチマブイ」が、死者には「シニマブイ」が宿るものだと信じられている。それだから、ありていに言えば肉体が滅んでも「シニマブイ」という形で霊魂は宿っているということになる。 今回の表題の「マブイグミ」というのは、生者に宿ると考えられている「イチマブイ」の話である。 人間の体に宿っている「マブイ」は何かの拍子で、体から抜け落ちてしまうことがある。それは大人、子どもを問わない。 マブイが抜け落ちてしまうと、当人は気分が悪くなったり、急に元気を無くしたり、ひどいときには重篤な症状になる。マブイが抜け落ちたことが原因であるために、医学では処置のしようがない。 こういう時に最も効果的な対処法が「マブイグミ」とよばれる儀式である。 決められた儀礼にのっとってマブイを体にもどしてやると、先述の症状がウソのようにたちまち回復し元気をとりもどすってわけだ。 儀式を司祭するのは、主として当人の祖母だが、時によっては霊能者に依頼する場合もある。 〔次回 5月7日|マブイグミの儀式〕

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