ユタの中には「結婚した女性の7〜8割はユタ買いの経験がある」と豪語する者もいる。
その通りだとすれば、沖縄の主婦の大多数がユタコーヤーということになる。 実際はそれほどではないにしても、何らかの形でユタと関わりをもった経験のある主婦は、想像をはるかに超えて多いということになる。
ユタ買いを公言してはばからない人はごくごく少数のはずだから、実数を把握することは不可能といえる。それでも、自分の身の回りで理由はどうであれ、ユタとの関わりをもった親戚縁者は多いと思う。
はじめてユタヌヤーを訪れる年齢は、20〜30代が多いとされているが、そのきっかけとなっているのが「運勢判断」・「家族の病気やけが」・「祖先ごと」・「家や墓の建築」などである。
運勢判断は、家族のハチウンチ(年の始めに一年間の運勢)や結婚の相性、就職か転職、開業等々の吉凶判断や日えらびが中心。
病気やけがは、原因不明の体調不良や夢見、突発的な災難がふりかかったときにユタのハンジをとるようだ。
祖先ごととはミーグソー、トートーメー祭祀、スーコーなど一般的にグヮンスグトゥとよばれる事柄である。この場合は主に「ムンナレー」(教えを乞う)が中心となる。
家普請や墓普請では主として「方位や日えらび」を占ってもらっているようだ。
〔次回 7月30日|ユタコーヤー その2〕
ユタコーヤー きっかけその1
参考書籍:
カテゴリー: ユタグトゥ(ユタ稼業)
タグ: グヮンスグトゥ, ユタコーヤー
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