フボー御嶽 その1

朝明けの清らな光りをあび、黄金色に包まれる島全体がさながら太陽が穴のような深い陰影となって洋上に浮かびあがるさまは、神の降臨地たるにふさわしい神性をおびる。

神の島として知られ、琉球の国づくりの神話にちなむ数多くの聖地、「フボー御嶽」・「カベール」・「伊敷浜」・「カタス」などが往古のたたずまいを今に見せ、古き祭祀行事を伝えてくれるのが、最強のパワースポットでもある久高島だ。

国王の久高島参詣にかかわる記事も古文書に散見される。また、冊封使録にも聞得大君が麦のミシキョマに渡海したとあり、1673年からは下庫理当が代参するまで歴代の国王は1年おきの2月のミシキョマに聞得大君、司雲上らをともなって与那原の浜より久高島へ渡ったと伝えられている。

〔次回 8月12日|フボー御嶽 その2〕

参考書籍:沖縄の拝所 沖縄の聖地

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