アラヤシチの屋敷の御願

新しく宅地として開発された土地、宅地として初めて利用する土地のことを「アラヤシチ」(新しい屋敷地)という。区画整理地や分譲地などは当然のこと、アラヤシチが多いということになる。

アラヤシチを購入する前に土地の吉凶を占う人も少なからずいるようだが、住宅を建設する際に行う地鎮祭とあわせて屋敷地を清める御願をする人は少ないようだ。

地鎮祭というのは、工事を始める前に、土地に宿る神さまをお祭りし、工事の無事を祈る儀式である。多くの場合、司祭するのは神主や坊さんである。神主や坊さんが司祭する地鎮祭では、お祓いを中心としたもので、その前に行われる土地購入の報告を行う神への御願、その後に行う土地清めのための屋敷の御願を司祭することはほとんどない。
地鎮祭の前後に営まれる両御願こそ、沖縄の伝統的な儀礼といえるのである。

〔次回 3月17日|アラヤシチの屋敷の御願 その2〕

参考書籍:琉球風水 福を招く家づくり墓づくり 絵でみる 御願365日 三山とグスク

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