「ナンカスーコー その4」 〔シンジュウクニチ〕

ナンカスーコーをしめくくる法要ということもあって、ハチナンカと同程度の焼香客があるのが一般的である。
また近年の傾向だが、坊さんを招いて読経をあげてもらう家庭がふえた。

その日は、シルイフェー(白木の位牌)から本位牌(塗り位牌)にかえる「イーフェーノーシ」もおこなわれる。当然、それまで安置されていたシルイフェーや葬具の焼却処分もおこなわれる。
仏前にそなえる供物はハチナンカとほぼ同じだが、49個のモチを盛り合わせた「フニムチ」が追加される。フニムチは古代インドで死者を祖先の位まで達させるために儀式に用いたのが始まりだとされている。

沖縄では、シンジュウクニチの法要を済ませることによって故人の霊は安定期に入り、それ以後は墓での生活に入るとされている。
インドでは、49日間は次の世に生を受けるまでの時期とされているようだ。

・仏前に供えるもの
 ウチャトウ・酒・ダーグ・ハーガー・果物・ムイグヮーシ・重箱チュクン・フニムチ
・シルイーフェーの焼却
 シルイーフェーはヌジファー(魂抜き)をしてから、葬具といっしょに墓前で焼却する。

仏教では、49日目に死者の運命が決まるとされている。49日までは死者の魂はさまよっているとされ、遺族はその間を忌中として、死者が成仏するように身を慎む。49日を過ぎると忌明けとなる。

〔次回 9月26日|ニンチスーコー〕

参考書籍:家庭でつくる 沖縄行事料理とふるまい料理 トートーメーQ&A スーコーとトートーメー

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